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ソウルのスラム街へ行ってきた。韓国二日目午後。

屈強な20代男子たる我々は、並々のカルビでは満足できずに、一路、冷麺を食すため歩き出した。バスを乗り継ぎ、歩くこと数分、ホンデの「ヨッサムネンミョン」という地元の女子高生たちに人気らしいお店に入ることになった。

 

www.seoulnavi.com

 

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これがなかなかおいしかった。冷麺はカロリーも少ないし、さっぱりしてるし、食べてる感あるし、シメに食べるにはもってこいである。酸味が少し聞いている甘いダシがおいしい。

 

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昼時も過ぎてしまっていたので店内は閑散としていた。それにしても外国芸能人のサインほどどうでもいいものもこの世になかなかない。価値がわからなければただの紙切れである。冷麺を食べ終えるとスープが出てきた。大味だけれど、なかなかおいしく体が温まった。

 

店を出る。いよいよスラム街へとむかうことになった。ソウルはかなり近代的な都市ではあるのだが、街のところどころに、近代化しきらなかった部分が見え隠れする。何度目かわからないバスに乗り込み、揺られること数十分、Gapyeong(加平郡 )という地区についた。

 

バスから降りたらいきなり目の前にスラム街が広がっていた。

 

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彼方に輝く高層ビル群がまばゆい。

 

「これはすごいね。こんな近くに高層ビルとスラムがあるところはなかなかないんじゃないかな」と私がつぶやいた。

 

「ここの地区は一度再開発されることになって、ほんとは土地を買い上げられることになっていたんですけど、反対運動があって、いまだに動くことなくここにとどまり続けているんですよ。単純に貧しいというだけでもないんでしょうね」

 

この加藤という男はいったいなんなのだろう。一体いかなる情報源からそういった情報を仕入れてくるのだろうか。さすがマンホールを探してソウル中を駆けずり回っていただけのことはある。

 

中に入っていく。

 

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こんな風景が延々と続いている。中心部には共同トイレがあったのだが、それはまるで江戸時代を思わせる穴が彫ってあるだけのもので、時間が止まっているように感じられた。

 

今にも崩れそうな小屋の合間から若い身なりのきれいなカップルが出てきた。

 

「あんな人たちも住んでいるんだね」

 

「いや、きくちさん、最近、韓国のサブカル的な人たちの間では、スラムめぐりが流行ってるんですよ。デートできてる人も多いみたいですよ」

 

若者たちの間では、タルトンネというスラム街が有名らしく、ちょっとした観光地になっているらしい。ちなみにタルトンネは月の街という意味らしい。ハンター×ハンターの流星街みたいでちょっとかっこいい。

 

日も暮れてきて寒くなってきたので、東大門までもどってきた。このあたりは、小さな店がたくさんあって活気がある。タッカンマリ通りというタッカンマリの店ばかりあつまっている場所へとやってきた。

 

 

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陽気なおばちゃんがじょきじょきと鶏肉を切り裂いていく。

 

煮えたぎる鍋。

 

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汁が噴きこぼれそうになる鍋をつつき、鶏肉をむさぼり食う。どこの国でもうまいものを食べる人々というのは一心不乱である。

 

 

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陽気な気分で、その夜に泊まることになっていたホテルへ向かう。晩酌のため、韓国のりとマッコリを購入した。BGMはイムジン河。右翼の友人がいたら縁を切られるかもしれない。

 

北の大地から南の空へ

飛び行く鳥よ 自由の使者よ

誰が祖国を二つにわけてしまったの。

 

朝鮮に縁もゆかりもない人間であるにもかかわらず、韓国で聞くイムジン河は染み入るものがあった。