今夜はいやほい

きゃりーぱみゅぱみゅの「原宿いやほい」のいやほいとは何かについて考察するブログ

江戸川橋で彼女とデート。孤独な散歩者の夢想

休みがほしいけれど、休みを手に入れたら、結局何をするでもない時間を持て余すばかり。天気が悪ければ、不毛な休日を過ごした言い訳を持つことは容易である。雨が降ってたかったらね、と。しかし、よりにもよって天気がいい。雲一つない快晴なのだ。

 

彼女に電話をかけて、待ち合わせして散歩したいと思う。しかし問題がある。彼女がいないという問題が。

 

いそいそと家を出て首都高の下を歩いていく。GWだからかいつもに増して車の往来が激しい。午後13時、まずは昼ごはんでも食べようと、関口フランスパンへと向かう。

 

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なかなか品のよいパン屋さんなのである。

 

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一番人気であるらしいカレーパンを入手する。快活なレジのお姉さんにパンを温めてもらい、店を出る。むしゃむしゃとカレーパンを食べながら日の当たる大通りを歩いていく。夏では耐えられないようなさすような日差しも、4月ではここちよい。何もかもがうまくいきそうな気がしてくる。そんな錯覚も味方してカレーパンはあっという間に胃に落ちた。

 

どこかで本でも読もうとポケットに文庫本を詰め込んでいた。喫茶店でも入ろうかと思うも、以前友人が言っていたことを思い出す。

 

江戸川橋に住んでるなら鳩山会館に行ったほうがいいよ。あそこのサンルームは最高だ」

 

行くしかない、鳩山会館!しかもすぐ近く!ということで、鳩山一族の門を叩く。

 

 

 

 

 

「鳩山」

 

 

 

 

 

 

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「鳩山」

 

 

 

 

 

 

 

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門を抜けると木々が豊かに生い茂っている。

 

 

 

 

 

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木漏れ日の密度でもうすぐ夏だよって

 

 

 

 

 

 

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前田敦子がささやいているような気がしてくる。幾重にか折り重なった道を上っていくときれいな洋館が現れた。

 

 

 

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これは期待できそうだ。赤いじゅうたんが敷き詰められた会談を上がっていくと券売機がおいてある。小銭を投入していく。この機械なぜか小銭を投入するたびに、あと~円入れてくださいと呟いてくる。高貴な廊下に、6回ほど金の催促を響かせながらチケットを買うことに成功する。

 

日本は身分とか階級が見えにくい国である。しかし、実際にある一族の栄華を見せつけられると、日本も一定以上の階層では血縁が強固に働いている国なんだなあと思う。

 

 

 

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 最高だ……こんな家に住みたい…

 

 

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 社交パーティーでも始まりそうである。休憩所になっているサンルームの椅子に腰かける。

 

 

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ポケットから安倍公房の「砂の女」を取り出し、庭など眺めながら読書をする。

 

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これが勝者の景色か……庭から周りの景色が見えないようになっている。都内にいるはずなのに喧噪から遠く離れた落ち着きがある。

 

ぽかぽかのサンルーフとふわふわの椅子はあまりにも最高で至上の心地よさであった。こんな優雅な読書があるのか。鳩山会館の最も適切な楽しみ方に違いない。

 

小一時間読書をして、庭を散歩する。よく手入れされている整然とした庭だ。鳩山一族すごい。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「一郎」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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銅像が立つ人生とはいかほどのものなのだろう。鳩山会館に別れを告げ、地蔵通り商店街へ。

 

 

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昼ごはんがカレーパン一個ではおなかも減るので、アルテリアベーカリーのメロンパンを食べる。

 

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オーソドックスなメロンパンだがなかなかおいしい。パンばかり食べている一日だ。パンは最高だ。暇で暇でしかたなかったが意外といい休日が過ごせているじゃあないか。

 

 

僕たちは休日を求めているが、そこにある自由はいかなる価値があるのか。まさに「砂の女」的なテーマである。安倍公房先生によれば「罪がなければ、逃げる楽しみもない」とのことなので、きっとまた意味もなく会社に行っては休みたがるのだろうなあ。