今夜はいやほい

きゃりーぱみゅぱみゅの「原宿いやほい」のいやほいとは何か考察するブログ

料理・結婚で幸せ教 VS 後輩女子。男がGWに丸の内ABCクッキングスタジオで料理体験

 

「ABCクッキング行きましょう」

 

某後輩女子MからLINEがきた。なんでも料理体験はたったの500円らしい。誘われたら、韓国のスラム街にでも行ってしまう人間である私は二つ返事で了解した。

 

「行こう」

 

そうして、GW最後の日、25歳独身男性の私は、丸の内のクッキングスタジオに立っていた。よりにもよって丸の内である。池袋でもなく、巣鴨でもない、丸の内だ。

 

日曜の朝10時から、丸の内ABCクッキングスタジオは若い、そして少し気の強そうな女性であふれていた。平均年齢は27~28歳くらいのように思われた。五人に一人程度には男性もいて、すこしほっとした。

 

得意料理は冷凍の餃子を焼くことな私

 

ニンジンの皮をむくことができないというもっぱらの噂の某後輩女子M

 

の料理が始まった。

 

厳しい戦いが予想された。しかし実際には何一つ問題なく肉じゃがは完成した。ABCクッキングの料理体験は、2時間制なのだが、実際に料理するのはものの15分である。皮をむけと言われて、皮をむき、野菜を切れと言われて、野菜を切り、調味料を言われたとおりに鍋に入れて終わりである。あとは先生が適当にうまいこと煮込んでくれるので、私たち二人は待っているだけなのだ。

 

では残りの時間なにが行われるのか。食器洗いとABCクッキングへの勧誘である。

 

この勧誘がすごかった。

 

まず、先生の滑舌があまりよくない上に早口なので、何を言っているのか半分くらいしかわからない。

 

先生:~なんですよ。いいと思いませんか?とてもやすいですよね????

 

\\60万円のコース//

 

後輩女子M:わたし高い買い物をするときはお母さんに相談しなくちゃいけないんですよ~

 

先生:そうなんですね。10万円とかならだいじょうぶなんですか?

 

後輩女子M:3万円でもします

 

相手も一回契約させてしまえば60万円。必至である。男性だからなのか、私は完全に蚊帳の外である。マシンガンのように勧誘文句が飛んでくる。

 

先生:私は、子供を五歳までずっと手料理で育てたんですよ。子供の味覚って五歳までに決まるって言われてて、私の息子は舌が敏感なんですよ!レトルトで子供を育てるなんてかわいそうじゃないですか??

 

先生はこの話が大そう好きなようで何度もこの話を聞いた。

 

先生:今日は入会していただけたら、とてもお得なんですよ!10万円分は(確か)お得なんですよ(うろ覚え)

 

後輩女子M:でもわたし、ホットヨガやってて、月謝が~

 

先生:いや、でも本当に安いんですよ!Mさんは本当にいいタイミングでいらっしゃいました!!料理を始めるなら25歳からでは手遅れなんですよ。(真横には25歳)Mさんは23歳!!!これはベストのタイミングなんですよ。

 

後輩女子M:はあ

 

先生:25歳から始めても料理ができるようになるまでに、2~3年かかるでしょ?婚活をするにしても子育てをするにしても25歳から料理をし始めたら遅いんですよ!(丸の内のABCクッキングスタジオの女性はどう考えても25歳以上の人が多いように見受けられた…)子供を手料理で育てr(n度目の繰り返し)

 

後輩女子M:でも今日これから実家に帰るのでそのときにお母さんに相談したいので~

 

先生:でも、今日は入っていただけたらお得なんですよ!(n度目)

 

先生:では私がこれからプランニングしますね。月何回通われますか??

 

先生は勝手に年間スケジュールを作り出す。

 

先生:パンとケーキも絶対やったほうがいいですよ!これがすごい喜ばれる!ホットヨガなんてやってもほかの人から喜ばれないですよね?でもパンが作れれば周りの人から喜ばれるんですよ!!!

 

後輩女子M:そうですね…(失笑)

 

先生:では、料理がメインでパンがサブみたいなスケジュールを組んででよろしいでしょうか

 

後輩女子M:はあ

 

先生:では、入られますか!?!?

 

後輩女子M:でもお母さんに相談しなくちゃいけなくて~ 実家に帰ってお母さんに相談してから、また電話します

 

先生:後で電話しますっていう人いっぱいいるんですけど、100人に1人くらいしか入らないんですよ!いま、入会されませんか?

 

後輩女子M:相談しないと(n回目)

 

1時間ずっとこの調子である。禅問答の様相を呈してきた。やっとの思いでABCクッキングを脱出する。

 

「三万円以上のもの買うときはお母さんに相談しないといけないってほんとなの?」

 

「嘘ですよ」「このまえ7万円のコート買いましたし」

 

「相談しないといけないこと自体が嘘?」

 

「嘘ですよ」

 

「これから、実家に帰らないといけないのは?」

 

「嘘ですよ」

 

「そっか…」

 

「ていうかうち寮だからご飯勝手に出てきますからね」

 

「え…」

 

「ていうかそもそも、部屋にキッチンがない」

 

 

 

 

 

 

 

部屋に

 

 

 

 

 

 

 

 

キッチンが

 

 

 

 

 

 

 

ない

 

 

 

 

 

 

 

あんなに必死に勧誘していた先生が不憫でならない。

 

そんなわけで結構楽しい体験レッスンであった。もうかかわることはないだろうけど。私たちが材料だけ放り込み、先生が火加減を見ていてくれたみそ汁のジャガイモにきちんと火が通ってなかったのはここだけの話である。

 

 

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