珈琲チェーン、群雄割拠の時代。駅を出て顔を上げれば、そこかしこにカフェが!
僕は、比較的腰が弱い。旅行で2日間小さなバッグを背負っていただけで、もう耐えられないくらいの悶絶的激痛が背中に走り、その後1週間の生活意欲をすべて喪失するというような事件が発生したりしている。こんな調子なので、街中を30分も歩いたらいったんどこかで腰をかけたくなってしまうのだ。そんな、ああ…ちょっと休みたいな…という時には、ベローチェ一択なのである。なぜか、コーヒーゼリーがおいしいからだ。
たったの310円。
まず、ソフトクリームとゼリーのバランスが良い。コーヒーの苦みに対して、ソフトクリームの甘さとミルク感がとても的確なのだ。甘さを追加したければ、ガムシロップをかけてもおいしい。どばっとかけていく。口内幸福値は指数関数的上昇をみせ、ふむふむふむとなぞの首肯を三回ほどかましてしまうことはまちがいない。
一般的に喫茶店などでは、ケーキだけ頼むのは、マナー違反なのかなと気が引けてしまうけれど、コーヒーゼリーならなんとなく大丈夫という思える手軽さがよい。そしてたったの、208kcal。太らない!
ベローチェのコーヒーゼリー、なんだったら、週一で食べている。飲み会の終わりに、一人、コーヒーゼリーを食べにベローチェに向かったりする。締めパフェならぬ、締めベローチェである。
東京にいればどこの駅でも大抵ちょっと歩けばベローチェがある。居酒屋を出たら、うふふふとひとりにやけ顔で、ベローチェに入り、客の喧騒に紛れ、ぼんやりした頭で、アイスとゼリーをひとすくい、口まで運ぶのである。キーンと冷たい。ミルクの甘さがぱっと広がり、珈琲の苦みが後からぼやーっとやってくる。なんという都市の快楽、冷凍都市の暮らし!
万物のおいしさは、罪悪感とのかけひきと思っていた時代があった。しかし、しかし、コーヒーゼリーは、夜中に食べても罪悪感が低いのに、うまいのだ!!