今夜はいやほい

きゃりーぱみゅぱみゅの「原宿いやほい」のいやほいとは何か考察するブログ

今年食べた、東京の思い入れ深いカレー七皿。

2020年はなんの年だったのかと問われれば、多くの人にとってコロナの年ということになるだろう。しかし、僕の場合は、コロナの年であるとともに、カレーの年でもあった。しらない駅で降りれば、いの一番にカレー屋について検索をする、そんな状態だった。コ…

岐阜まで行って、黄金色のカツ丼を食べる。大垣市 朝日屋

11月のあたまに、ちょっとした用事があって岐阜に行った。岐阜の大垣という街である。結論からいうと、カツ丼、およびとんかつが美味かったということについての報告である。 大垣 朝日屋 歴史を感じる店構えだ。こういう店は、可もなく不可もない、全くもっ…

埼玉県の”さいたま”の起源を探しに真夜中の埼玉へ

「埼玉の起源というのはだね、どうも、行田にあるらしいんだよ」いつだか忘れたのだが、酒を飲んでそんな話をした。 「お、我々の埼玉ですか」僕も加藤も埼玉出身だった 「そう、我々の埼玉だよ。埼玉への気持ちを取り戻す時が来ているのではないか、そう思…

神奈川にはベトナムがある。高座渋谷のタンハーでベトナム料理を食べる。

近年、埼玉県の川口のチャイナタウン化が著しいというのは、わりとよく聞くところだ。神奈川にはチャイナタウンの始祖とでもいうべき、横浜中華街があるわけだが、なんでも神奈川には、ベトナム人が多く住む地区というのもあるらしく、そこで、いいかんじの…

階段を降りる幼稚園児ら

秋晴れの一日の終わりに、シーツと毛布を洗濯したくなった。そんなわけで、近所のコインランドリーに向かった。家の向かいのマンションの裏手に黄色い花が咲いているのが見えた。コインランドリーの中には誰もおらず、黄土色の洗濯機と乾燥機が横並びに均質…

ハンガリーのフルーツ蒸留酒パーリンカを飲むやいなや幸せになる。神楽坂−Bar Pálinka

半年ほど前、神楽坂を散歩していたら、Bar Pálinkaと書かれたドアを見つけた。こんなところにバーがあったんだなと、ググってみたら2020年開店のハンガリーの蒸留酒をメインに取り扱うバーであるらしいことが分かった。ハンガリーの蒸留酒を専門的に扱うバー…

命ドブ捨て、スパイスカレー大阪涅槃紀行、時々ミックスジュース

通天閣の真下、僕は、青背景黄色字のこてこて手書きフォントに目を奪われていた。 「秋には涅槃の旅が似合う…命ドブ捨て激闘紀行傑作戦」 意味不明と意味深の境界にある文句である。大阪でスパイスカレーが流行っており、カレー戦国時代の様相を呈していると…

東京民のソウルフード、それはジャポネのスパゲティ

あらゆる人にそれぞれのソウルフードがある。ソウルフード、魂の食べ物。ソウルフードと言うのはざっくり言えば、以下のような項目を充足する食べ物なのではないかと思う。 1.うまい 2.毎日食べられる価格 3.その土地の固有性がある これを東京で探そうとす…

池袋の外国人向けマンションの中にあるスリランカ料理フロリダ亭でバナナリーフカレーを食べる

池袋の区役所の近く、レストラン・フロリダ亭はある。池袋から徒歩7分ほどだろうか。スリランカ料理なのにフロリダ亭。なんでも、ここのカレーはバナナリーフカレーと呼ばれるタイプのものであるらしく、その名の通り、バナナの葉にまかれたたカレーが提供さ…

カエルは嬉し泣きをしてる

小学生の頃、東京から、友達が家に泊まりに来た。家の周りは新興住宅街で、100秒歩けば、広大な田園が広がっていた。 クーラーの効く部屋の窓を開けると友達は動けなくなった。この音は何なのだと。 しばし、何のことなのかわからなかった。窓から顔を出した…

山形県の旅館で、世紀を超えて現れた、遊郭の長。松山旅館。

旅行で、山形県は酒田に来ていた。 旅行二日目、泊まるところを決めていないことを思い出した。旅行の最も基本的な事項をすっかり忘れていたのである。僕は、どこかに行きたくて航空券を取るというよりは、安いチケットがあるからそこに行くことにするタイプ…

池袋、カリープンジェの斬新なキーマカレー。いつも突然カレーが食べたい。

二週間ほど前の梅雨の切れ間、朝起きると、体が無性にカレーを求めていることに気がついた。口および脳がカレーを食べる準備をはじめてしまう。カレーが食べたい食べたいという気持ちは、食欲というよりも、食衝動とでも呼ぶべきものである。寿司や蕎麦が食…

井上陽水の書く歌詞という永遠のシュール

井上陽水というと多くの人にとっては、少年時代なのではないかと思う。風あざみという謎の言葉を歌詞に使っているというのは結構有名で、知っている人も多いのではないだろうか。そう、風あざみにも現れている通り、奔放かつどこか不気味な歌詞が陽水の魅力…

ウズベキスタン・ドラッグ・トレインに乗り込んで

サマルカンドで一日を過ごし、ブハラへ向かうことにした。サマルカンド駅から高速鉄道が通っているらしく、わずか1時間半ほどでブハラ駅に到着するらしいのだ。宿のおばちゃんが、タクシーを呼んでおいたからと気をきかせてくれた。待っていると、なんともク…

影まで青しサマルカンド 。現地の公衆浴場ハマムでびしょ濡れになる。

仁川国際空港を飛び立ち、星屑に紛れてアジアの夜空をひとっ飛びに、サマルカンドに到着したのは、寒さに頬がピリつく早朝のことであった。偉大なる指導者ティムールの元、世界一の美しさを目指し作り上げられた都市、サマルカンド。なんとも蠱惑的な響きな…

スターが現れたと思った。ヒップホップユニット Dos Monos − Dos City

2019年、もっとも聞いたアルバムのひとつ、Dos Monosの「Dos City」。トラックがジャズっぽかったり、竹村延和のおもちゃみたいな音が入ったりして楽しい。混沌としていて怪しくてかっこいい。 www.youtube.com 歌詞、映像、スタイル、どれもよい。YMOがエコ…

徒然なるコロナ方丈記、路上の野良トイレットペーパー売り

ここ最近自宅勤務で、家に籠っている。4月の後半は出社しなくてはならないので、感染増加のピークっぽいタイミングでまたあの満員電車に突入するのかと思うと、困ったな……という感じである。 夜はとくに暇を持て余すので、酒でも飲むかと、毎日なにかのアル…

会計は偽札で。愛媛の果ての港町で銭湯に泊まる。至高のバッテラを食べる。

別府からすすけたフェリーに乗り込んだ。フェリーとはいいものである。凪いだ海の上に浮かんでいると、11月のほのかな気づまりもなんのその、とたんに穏やかな気持ちになる。日も暮れかかった頃、八幡浜まであと少しとというところまでやってきた。八幡浜は…

魔都タシケントの旧ソヴィエト建築地下鉄駅の美しさを見てくれ!

ウズベキスタンといえば、日本人にはサマルカンドが有名かもしれない。実は首都はサマルカンドではなくタシケントである。 イスタンブールへ行くため、乗り継ぎでタシケントで一泊した。ほとんど寝ただけなのだけど。 そんな数時間の滞在の中で見た、タシケ…

カフェイン・オーバードズに至る、アジア大陸お茶飲み周遊記

韓国サウナ、チムジルバンの岩盤の憂鬱 ソウルの雑居ビルの喫茶店では、Nujabesが鳴り響いていた かくして理想的喫茶店チーズケーキの出現はいつも突然 ソウル激情うどん通りのくるくるパーマおばちゃん 泥酔サマルカンド警察官「おれに心の友はいないのかも…

松屋シュクメルリ、ジョージアワインおよびウズベキスタンもちもちパン〜 西荻窪 キャラバン

ある日、Twitterをみていたら、こんなツイートを見かけた。西荻窪の持ち込み可能なワインショップ キャラバンが都内最高のジョージアワインを用意してるので、ジョージア料理のシュクメルリを買って、店内でよろしくどうぞ!というものである。 やった!!!…

日本最北、酒田のキャバレー白ばらのママは言った「あなたがおむつを履いた頃にはね」

「あなたがおむつを履いていた頃にはね、もう働いてたの」 ママさんは言った。実の母ではない。キャバレーで働いているママと呼ばれるタイプの店員さんのことである。 僕の「いつから働かれてるんですか」というやや不躾な質問に、怪しげな笑みを浮かべ、そ…

戦後日本の傑作カクテル雪国を生んだ93歳のバーテンダーの酒を飲みに、酒田のバーケルンへ

93歳か…… 僕は山形県は酒田市で焼きそばを前にして考えていた。 酒田の焼きそばは、焼き上がったものにセルフでソースをかけるという後かけ方式であるらしい。具材がゴロゴロと麺の海の中を転がっている。適度なコゲを浮かべた麺にソースを満遍なく回しかけ…

最も幸福な2000円の使い方、十条 かわなみ鮨の特上!

財布に優しく、圧倒的にうまい寿司が食べたい。それが人間の欲望である。 財布に優しいとはいくらなのか。5000円、確かに一回の飲み会に行ったと思えばよい気がする。しかし、ふらっと行くには5000円は高いのではないか。 3000円、そう、3000円でおいしい寿…

生粋の田んぼオタク一推しの田んぼを見に大分へ。平安時代から変わらぬ風景、田染荘。

”楽しい事なら 何でもやりたい 笑える場所なら どこへでも行く” 青空、ひとりきり – 井上陽水 「来週大分にいくんだよ」 仕事をやめ、ここ一年ほどニート生活を送っている大学の先輩がLINEを送ってきた。 「へえ、何をしに?」 「田んぼだよ、田んぼ。大分に…

別府で元遊郭の旅館すずめに泊まったら、野良猫がベッドで寝ていた。

田んぼオタクの大学の先輩が、木曜の夜中に、おい、今すぐ大分まで田んぼを見に行くぞと言うので、金曜にLCCの航空券を買い、土曜の始発の電車に乗り込み、はるばる大分までやってきた。なんでも大分には、田んぼおたく界隈にとってのメッカとでも言うべき、…

僕の大好きな埼玉文化圏の象徴首都、池袋。その溢れんばかりの魅力

僕は池袋が好きだ。毎週末予定がなければ必ず池袋にいる 日曜日、目がさめるととりあえず二度寝をする。微睡みから抜けてきたら、スマホでツイッターなどを一通り見る。そのあと、特に何をするでもない虚脱の時間を1時間ほど挟み、体の細胞たちの50%が起き…

渡り蟹の醤油漬け、その甘美な響きー阿峴洞カンジャンケジャン

渡り蟹の醤油漬け、カンジャンケジャン。韓国料理である。カンジャンケジャンはとにかくうまい、韓国へいくならまずこれを食べるべきであると以前、友人から聞いていた。渡り蟹の醤油漬け、うまくないわけがない。 ソウルについてすぐ、阿峴洞カンジャンケジ…

ダクトと配線の路地にあるソウルの喫茶店、珈琲韓薬房。アジアの雰囲気。

珈琲韓薬房・커피한약방(コーヒーハニャクバン) 珈琲韓薬房はソウルの中心地の乙支路という街区にある。ダクトや謎の配線が垂れている、人ひとり分くらいの細い細い通りにある。まさに正しく路地である。こんなアジア的風景を僕は求めていました!! 僕は…

アイラ式牡蠣飲食法、牡蠣のウィスキーびしゃびしゃがけ。ジャックポット新宿。

僕らにはー少なくとも僕にはということだけれどー万難を配してでも牡蠣を食べなければならない時がある。 と村上春樹風に書き出してみた。なぜかといえば、村上春樹のエッセイの「もしも僕らのことばがウィスキーであったなら」という本の中で、アイラ島のジ…