最近、毎日定時で帰れるので暇なことこのうえない。だらだらと酒を飲みながら、映画をよく見る。前からみたいなあと思っていた英国王のスピーチがHuluに上がっていた。
格調高い、品のよい映画だった。吃音持ちのジョージ六世が平民の言語聴覚市のライオネルと出会い、信頼関係を徐々に構築し、戦争に対峙せざるを得なくなってしまった、国民を鼓舞するスピーチをおこなうといったあらすじである。内容はシンプルだけど、いい余韻がある。
印象に残ったのが、ジョージ6世の奥さんが、素敵な吃音、幸せになれそうと、洒落のめして言うところである。冗談を言うシーンが多く出てくるのだけど、気位の高い人々なのに、やさしさがたくさんこもっていて、洒脱で柔和な雰囲気があった。
生活をしていくうえで、物理的な制約というのは受け入れざるを得ないものである。何はともあれ、ポジティブにいきたいものだなあと小学生のようなことを思う。
ジョージ6世が考え事をしている時もどもるのかと聞かれるシーンがある。映画のなかで、先天性かどうかの判別基準として用いられているのだ。吃音症の友人中西に同様の質問をしてみた。
「理論において、世界の最先端を走っている僕が思考においてどもるはずがない」
格調高さでは英国王に劣後しない男である。
しかし、Huluも完全に飽きてきてしまった。次はNetflixかなあ。