別府からすすけたフェリーに乗り込んだ。フェリーとはいいものである。凪いだ海の上に浮かんでいると、11月のほのかな気づまりもなんのその、とたんに穏やかな気持ちになる。日も暮れかかった頃、八幡浜まであと少しとというところまでやってきた。八幡浜は…
ウズベキスタンといえば、日本人にはサマルカンドが有名かもしれない。実は首都はサマルカンドではなくタシケントである。 イスタンブールへ行くため、乗り継ぎでタシケントで一泊した。ほとんど寝ただけなのだけど。 そんな数時間の滞在の中で見た、タシケ…
韓国サウナ、チムジルバンの岩盤の憂鬱 ソウルの雑居ビルの喫茶店では、Nujabesが鳴り響いていた かくして理想的喫茶店チーズケーキの出現はいつも突然 ソウル激情うどん通りのくるくるパーマおばちゃん 泥酔サマルカンド警察官「おれに心の友はいないのかも…
ある日、Twitterをみていたら、こんなツイートを見かけた。西荻窪の持ち込み可能なワインショップ キャラバンが都内最高のジョージアワインを用意してるので、ジョージア料理のシュクメルリを買って、店内でよろしくどうぞ!というものである。 やった!!!…
「あなたがおむつを履いていた頃にはね、もう働いてたの」 ママさんは言った。実の母ではない。キャバレーで働いているママと呼ばれるタイプの店員さんのことである。 僕の「いつから働かれてるんですか」というやや不躾な質問に、怪しげな笑みを浮かべ、そ…
93歳か…… 僕は山形県は酒田市で焼きそばを前にして考えていた。 酒田の焼きそばは、焼き上がったものにセルフでソースをかけるという後かけ方式であるらしい。具材がゴロゴロと麺の海の中を転がっている。適度なコゲを浮かべた麺にソースを満遍なく回しかけ…
財布に優しく、圧倒的にうまい寿司が食べたい。それが人間の欲望である。 財布に優しいとはいくらなのか。5000円、確かに一回の飲み会に行ったと思えばよい気がする。しかし、ふらっと行くには5000円は高いのではないか。 3000円、そう、3000円でおいしい寿…