川上弘美という作家がいる。ついこの間、泉鏡花賞をとって話題になったようだ。代表作の一つが「真鶴」という小説である。 主人公は、失踪してしまった夫の日記帳に書いてあった「真鶴」という言葉に駆り立てられ、東京と、真鶴の間をいったり来たりする。ざ…
日曜日といえば次の日が月曜日になることで有名な曜日である。サザエさん症候群なんていう言葉があるように、何かが終わってしまうような、何かが始まるような、そんなそわそわした気分にさせる、それが日曜日である。 椅子に座ってじっと壁を見つめる。うー…
信濃町の駅のホームで小さなボトルのキャップをひねって一口飲みました。のどが焼けそうです。ボトルの中身はウイスキー。はたから見れば、自殺しようとしてる人か、よっぽどのアル中のように見えたでしょう。 なぜ、ウイスキーを飲んでいたかというと、でき…
東京最終公演に行ってきました。 ライブ会場に入ったら四方八方女性でした。両隣の二人は一曲目で号泣。いやいや、泣きすぎでしょと思いますよ、当然。ところが、二曲目が「フクロウの声が聞こえる」っていう新曲だったんです。歌詞がステージの背景に投影さ…
海を見ていた午後という曲がある。ユーミンも自身のエッセイでよくかけたと言っている一曲で、雨が降り出してしまいそうな時とか、はたまた、なにかこう涙がこぼれるちょっと前のような、そんな雰囲気のある楽曲だ。とにもかくにもせつないのである。 ユーミ…
最近、毎日定時で帰れるので暇なことこのうえない。だらだらと酒を飲みながら、映画をよく見る。前からみたいなあと思っていた英国王のスピーチがHuluに上がっていた。 格調高い、品のよい映画だった。吃音持ちのジョージ六世が平民の言語聴覚市のライオネル…
昼下がりの土曜日、とにかく暇で暇でしょうがなかった。五月雨に声をかけたら、暇つぶしに付き合ってくれる優しい会社の同期を二人確保することに成功した。集合は、有楽町は紅鹿舎。ピザトースト発症の店として有名な喫茶店である。 ボーっとしていてこちら…