祖母は、農家だった。また同時に、祖母は旅人だった。旅行を愛し、60代でアフリカに行ったりするような行動派祖母であった。その娘、つまりわが母は、今もフルタイムで働いており、その資金で、毎月どこかへ旅行をしている。ここで、僕が、娘であったら話がきれいなのだが残念ながら僕は息子だった。
母は、勉強をしろ、勉強をしろ、勉強をしろと僕を説得し続けたが、僕の成績は低迷を続け、高校生活で、偏差値が50を超えることはほぼかった。それどころか、残念なことに、あまりにも勉強ができなかったので、高校二年生にして、留年の危機に瀕した。(留年はしなかったが、浪人することになった)
教育というのは不思議なものである。僕は勉強しろと幾度となく言われ、結果的には進学に失敗しかける結末となったわけだが、何を言われたわけでもなかったが、気がつけば旅行が好きになっていた。やれというのは伝わらないものだが、人間の無意識というのは伝わるものなのかもしれない。
なにはともあれ、あちこち出かけた記録をブログに書くことおよそ10年、本が出ることになった。
どどん


タイトル:群青のハイウェイをゆけ
著者:きくち
発行元:hayaoki books ¥ 1,800(税別)
ISBN :978-4-910767-06-2
発売日:2025/9/10
装丁は吉岡秀典さん(セプテンバーカウボーイ)
装画は漫画家の森泉岳土さんです。
帯は、くどうれいんさんとpha さんに書いていただいた。お忙しい中、読んでいただきこの場でも改めて特大の感謝です。
「わたしがひとつの街だったなら、きくちさんのような旅人の眼差しを心待ちにすると思う」(くどうれいんさん/作家)
「やっぱり旅に出ないといけない。じっとしていると人生に飲み込まれて、何もわからなくなってしまうから」(phaさん/作家)
目次・秋風の速度はどれくらい。静かで小さな真鶴の夜(神奈川県・真鶴町)
・2014年、香港。雨傘が揺れる街(香港)
・戦後日本の傑作カクテル”雪国”を生んだバーテンダーの酒を飲みに、酒田のバー「ケルン」へ(山形県・酒田市)
・日本最北、酒田のキャバレー白ばらのママは言った「あなたがおむつをはいていた頃にはね」(山形県・酒田市)
・大学入学の春、初めて学んだのはケンカのコツだった
・青森の霊場恐山へ。イタコに口寄せられし祖父に会う(青森県・恐山)
・本当の夜の真っ暗
・埼玉県の“さいたま”の起源を探しに真夜中の埼玉へ(埼玉県・行田市)
・天変地異をおさめるために、埼玉の隠れ名物なまずを食べに行く(埼玉県・吉川市)
・坂と酒の街、神楽坂で過ごしたうたかたの日々
・ソウルで平壌式冷麺を食べ、北朝鮮を見にイムジン河へ行く(韓国・ソウル)
・三重縦断の旅、スーパーの明かりは僕たちを照らす(三重県・須賀利町)
・野良トイレットペーパー売り
・ホーチミンへ。伊勢うどんに影響を受けたベトナム麺料理カオラウとは(ベトナム・ホーチミン)
・カイコー・タケシ・マティーニで夜は更けて(ベトナム・ホーチミン)
・じゃあね、東京
・チャオプラヤ川で溺れませんように(タイ・バンコク)
・雨の盛岡。一人焼肉からの冷麺で夏は終了(盛岡県・盛岡市)
・福島県浜通りをひたすら南へ。はらこ飯をしずかに食べる(福島県・浜通り)
・千葉、奇跡のアジフライを探す旅(千葉県・木更津市、館山市)
・武者小路実篤が作った社会主義っぽい村落共同体へ行く(埼玉県・毛呂山町)
・青森とかいう寂しい街(青森県・青森市)
・恒星と惑星
・結婚式前夜、香川のディスコで、クイーンとステップを(香川県・高松市)
・2025年、香港の銀河のひかり(香港、深圳)
・おわりに
予約いただけると大変うれしいです。よろしくお願いいたします!!!ぜひ、よろしくお願いいたします!!!
サイン本が欲しい方がいたら、公式サイトからどうぞ!
今までブログに書いてきた旅行記と、エッセイ?日記?のようなものが収録されていています。ざっくりいうと、日本各地と近隣諸国に行ってきた週末旅行記です。同時に、2010年ころから現在までの雰囲気が残せるような本になったらいいなと思って書いた部分もあります。新規に書いたものも入っています!
はてなブログがなかったら本が出ることもなかったので、はてなには感謝だ。はてなからは、何人も、もの物書きが世に出て行った。僕がはてなブログを始めたのは2016年で、有名なはてなブロガーはもうすでに一通り本を出し終えていた頃のことだったような気もする。
こんな記事があった。
はてな出身の文筆家をもう40人ざっと挙げてみる(主に2016年以降) - YAMDAS現更新履歴
はてな出身の文筆家をざっと30人挙げてみる - YAMDAS現更新履歴
2021年以降の情報がなさそうだったので、はてなブログきっかけで、近年、本を出した人はいるのだろうかと思って調べてみたら、3名ほどどいらっしゃった。
本を出版します本を出版します本を出版します本を出版します本を - kansou
最近、エッセイ、日記、旅行記などの本を出す人は、noteやZINE出身の人たちが多くなってきているようだ。僕は、はてな界で本を出すことになった人間の最後発組の一人かもしれない。
日本人は紀行文が好きなのか、沢木耕太郎の『深夜特急』はウルトラベストセラーになっていたりする。そして、さかのぼれば旅行記の長大な歴史がある。奥の細道とか、東海道中膝栗毛くらい読まれたらいいなと思う......(信じられないくらい巨大な目標)
ぜひ、ご予約お願いいたします!!!
