2020年はなんの年だったのかと問われれば、多くの人にとってコロナの年ということになるだろう。しかし、僕の場合は、コロナの年であるとともに、カレーの年でもあった。しらない駅で降りれば、いの一番にカレー屋について検索をする、そんな状態だった。コロナに引けをとらないくらいに、カレーのインパクトがある年だった。
夏などにあっては、この暑さをしのぐには、もうスパイスの効いたカレーを全自動機械のごとく、口の中に放り込み続けるしかないのだと、若干病的にカレーを食べていた。
カレーを食べる為だけに大阪に行ったりもした。
せっかくたくさん食べたので、特に思い入れのあるカレーを共有させてはもらえないでしょうか!!
渋谷 ポークビンダルー食べる副大統領
ポークビンダルという、ポルトガル文化が流れ込んだ南インドのカレーを食べた。フルーツっぽい甘酸っぱさがあって、ルーの上のサラダとよくあった。調味料としておいてあった、ニンニクヨーグルトのソースもおいしかった。 pic.twitter.com/VQvPMCmvgu
— きくち (@zebra_stripe_) 2020年10月18日
大通り沿いにあるカレー屋よりも、雑居ビルに入っているカレー屋はなんかうまそうな気がする。ポルトガル文化が流れ込んだ南インドのカレー、ポークビンダルーの専門店だ。カレーの中に果物の甘酸っぱい感じが加わって、新しい感じもありつつ、米によく合うという点では王道のカレーでもあった。カレーと米の間にあるサラダも新鮮なでよかった。旨味が強くて、美味しかった。
虎ノ門 ガン爺
ガン爺のカレー食べたい。タンドリーチキンの柔らかさとジューシーさ、味わい…… pic.twitter.com/3Vj7YgEGEw
— きくち (@zebra_stripe_) 2020年10月10日
ガン爺のチキンムガールの中辛。このカレーはとにかくスパイスが効いていた。中辛で食べたのだけれど、口に入れると瞬時にピリピリして、飲み込むとフワーッと香りが広がっていく。加えて、タンドリーチキンが凄かった。柔らかく、味がよく染み込んでいて、気前よく一キロくらい食べさせてくれと心から思った。スプーンで米をすくい、カレーに浸しながら午前中の些末な出来事を振り返る。口に放り込めば、全てを忘れさせるスパイスのピリピリがやってくる。そのままの勢いで、タンドリーチキンを食べれば、ピリピリになった口内に、待っていましたとばかりに肉の旨味が全開となるのである。砂漠に水をまくというような表現があるが、これはピリピリの口内に肉汁があふれるのは、さながらそんな慣用句のようであった。抜群においしかった。
飯田橋 咖喱人
咖喱人、銀杏と豚肉のカレー。ぎんなんほくほくでいい感じだった。付け合せも爽やかで、ダルも味付けの強めなルーに対していい割合で入っていた。 pic.twitter.com/22unJNUHtJ
— きくち (@zebra_stripe_) 2020年10月9日
寒くなってきた頃、飯田橋のカレー屋で銀杏のカレーをやっているというので食べに行った。豆というのはカレーにあうというのは万人から知られたところだけれど、銀杏もこんなにカレーに合うのかと驚いた。ホクホクの銀杏を口で溶かしてカレーを流し込む。豚肉も柔らかくてよく味が染み込んでいた。秋にカレーというイメージはあまりないかもしれないけれど、そんな中、季節感をうまく取り込んでいたと思った。
大久保 牛すじカレー小さなカレー屋
カレー週報ですが、大久保にある「牛すじカレー小さなカレー屋」という店の牛すじカレーです。いっぱい450円。なんともちょうどよい加減のシナモンの香りがカレーを完成させていた……めちゃおいしかった。 pic.twitter.com/ypD63DN2e9
— きくち (@zebra_stripe_) 2020年9月13日
美味しかった……本当にシンプルで、具という具はあまりなく、ルーに溶け込んでいるのだと思う。ほかほかの白米、及びカレー!と言った原初的力強さがある。カウンターで皆がうまいものを前にして、純粋に無心になっている一体感があった。何よりもカレーの香りが素晴らしかった。シナモンが効いていて、後味がとても香り高いのだ。シナモンがこんなに入っていてもカレーとしてのバランスがよくまとめられるのだなあと感心した。大好きになった。
グルガオン 銀座
グルガオンで、グルガオンした。チーズグルチャがめちゃクルチャだった。ほんとに濃厚でうまい。 pic.twitter.com/v4F9tyyLmH
— きくち (@zebra_stripe_) 2020年9月3日
グルガオンはあまりにも有名なのでもはや、説明する必要はないのかもしれない。ここでインドカレーをチーズグルチャで食べれば、もう洪水のように唾液が出てくるんですね、ええ。おいしいんです……
何度読んでも笑える食べログ文学を添えておきます。
『インド料理大好き男に「どこの店が好き?」と訊ねられたとき、女はどう答えたらいいの?』by ジュリアス・スージー : グルガオン (GURGAON) - 銀座一丁目/インド料理 [食べログ]
池袋 プリック
プリックのソフトシェルカレー炒めで飲みたい pic.twitter.com/aYH4EwLfoD
— きくち (@zebra_stripe_) 2020年8月3日
カレーと呼んでいいのか是非が別れるかもしれないけれど、カレーは懐が広いので、カレーだと思えばそれはカレーなのである。 ソフトシェルをカレーで炒めた料理である。これをご飯にかけて食べることのうまさったらないのだ。蟹から溢れ出る旨味、それを支えるカレーの味つけ。タイ料理は奥が深いのだ……
新宿 半月
ちょっとカレーにハマってるのだけど、最近食べた中のベストは大久保の半月という店のカレーで、スパイスの香りとコク、旨味のバランスが大変よかった。退屈な休日の昼に食べると目が覚める。 pic.twitter.com/PpyREujFZq
— きくち (@zebra_stripe_) 2020年6月20日
カレーにハマることになったきっかけの店、半月。この店に行ったことで、あれ、もしかして、カレーはめちゃくちゃ美味しい食べ物なのではないのか?そんなことに今頃気がついたのか?出遅れた!といった状態になった。キーマカレーとシャバシャバしたカレーを交互に食べる。混ぜてもうまい。スパイスやハーブがどばどばと入っていて、次々に多様な刺激が去来する。かといって奇天烈な味がするわけではなく、ちゃんとまとまった味がするのである。新宿にはあまり行かないのだけど、行けば必ず食べた。銀座店もできて大変行きやすくなった。七回くらい行ったので、今年一番行ったカレー屋になった。来年は月一くらいで行かねばならない。