今夜はいやほい

きゃりーぱみゅぱみゅの「原宿いやほい」のいやほいとは何か考察するブログ

12万年ぶりの暑さで、高熱で、解熱剤がないということ

起きると、昼であった。体が重かった。汗はかいておらず、しかし、とても暑かった。脳が布団から体を起こそうとすると、体はそれを拒否した。

 

側に転がっていた、体温計で熱を測ると、40.3度であった。え、しかし、誤測定ということもあるかもしれないと、少し寝て、改めて体温を測ると40.7度であった。なるほど、それは体が重いはずだと、冷静に思った。

 

日差しが強く、部屋は妙に明るかった。天井を見つめる。天井すらも明るかった。太陽は容赦ないようである。とりあえず、水を飲もうと、脳による強い指示により起き上がった。7メートルほど先にある、キッチンへ向かう。パンと水を自らの部屋に持ち帰る。寝転がると心臓がドカドカと鳴っていた。

 

エアコンはかけていない。暑いが汗は出ない。体の体温調整機能がおかしくなっているらしい。水を飲み、パンを口に放り込むとみぞおちのあたりを中心に、容赦なき吐き気が広がった。

 

いわゆるコロナというやつだな。これは困ったことだと思った。とりあえず、クーラーをかけた。猛攻をかけてくる吐き気を適当にいなし、口に入ったパンを飲み込み、残ったパンはその辺においた。

 

クーラーが効いてきた。いくらか経って、体も多少冷えた気がしたので、どれどれと体温を測った。40.6度であった。0.1度下がっていた。

 

やはり汗は一滴も出ず、吐き気がし、心臓がドクドクしていた。ぼんやりしている脳が、もしかして解熱剤がないと、めちゃくちゃ苦しいのではという説を提唱してきた。体はおい、この酷暑、ただならぬ酷暑に外に出るのかと訴えた。今年の夏は信じ難き酷暑なのだ。しかし、熱が苦しく、このままではどうもこうもならん気がしてきたので、薬局に向かうことにした。

 

病院へ行く手もあったが、病院は結構遠く、歩くには現実的ではないように思われた。

 

大変なことだなあと思いつつ、着替えてマスクを付ける。

 

エレベーターで下に降り、マンションの外に出た瞬間、どうしてこうなった!?という暑さが全身をつつんだ。思わず笑いそうになった。しかし、進むしかないと、だらだらと歩き始めた。しかし、外に出た、ということは問題の中心の手前であった。真の問題は15歩ほど歩き、マンションの影から出たときであった。

 

日差しが、そう、日差しが、弱体化した肌に、耐えがたき熱と刺激を落としたのである。新聞は12万年ぶりの暑さだと報じていた。

 

マンションを出たとき思わず少し笑ったが、もう笑えないレベルだった。問題は、日差しだけではなかった。バチバチに熱されたアスファルトはただならぬ熱気を立ち上らせてくるのである。体がびっくりして、思わず建物の影まで少し走った。動悸は止むことがなかった。いったい、今体温はいかほどなのだろうか。

 

なぜ、解熱剤を常備しておかなかったのか。そもそも、朝、体調に違和感を感じた時点で買っておくべきだったのではないか。そもそも外に出ず家でじっとしておくべきだったか。建物の影で反省会を行った。本当に解熱剤を買っておけばよかった。

 

しかし、幸いなこともあった。家と薬局が500メートル程度の距離だということだ。もう視界の中に薬局が見えていた。

 

体を引きずり、肌を焼きながら進んだ。つらい、つらい。日差しは個人の意志と全く関係なく力強かった。右左と足を動かし、そして、ついに、薬局に到達した。抗原検査キットと解熱剤を買った。顔色一つ変えずに心の中で自らの達成をたたえた。なんて暑かったのだろう。終わった!戦いは終わったのだと。

 

薬局を出ると嘲笑うかのように何も変わらない酷暑が、体を暴力的に包んだ。何も終わっていなかった。心が折れた。しかし、歩いて帰った……(いまはもう治っている)