2018-01-01から1年間の記事一覧
このお店。 tabelog.co こちら、いちご大福サンド。 いちご大福をなぜサンドしようと思ったのかについては深いなぞであるが、確かに言われてみれば外さない組み合わせな気がする。げきうまだ。 食パンのしょっぱさ、苺の甘味と酸味。黄金の組み合わせ、生ク…
神楽坂の隅にある、第三玉の湯。東京の銭湯というのはだいたい熱い、もれなく玉の湯も熱い。湯につけた足先がひりひりするも、我慢して体を沈めていく。熱さに慣れてきたら、ジェットバスの激流を背中にぶつける。叩きつける水流はさながら滝行。除念、陶冶…
春、別れの季節である。仲の良かった会社の先輩が4月付で異動することになった。帰り際、お互いに示し合わせたかのように、なんとなく、帰る時間が一緒になったので、かつ丼食べて帰りましょうよと誘ってみた。 銀座で電車を降りた。あたたかな空気が街にふ…
前:復興の拠点、広野町。激走の歩道橋。ー福島浜通り彷徨編⑤ - 今夜はいやほい 「ようこそ、常陸の国へ」酔っぱらいの老父は顔を真っ赤にしていた。 「どうもどうも」僕はビールを口に運びながら返事をした。 「どこからいらっしゃったので?」 「東京から…
前:立ち入り禁止が解除された浪江町の現在 ー福島浜通り彷徨編④ - 今夜はいやほい 広野町は夜だった。 21時頃だろうか。車は真っ暗な道を走っていた。スーパーで買いこんだ酒とつまみが後部座席に雑多に置かれていた。 「じゃあ、宴会の準備も整ったことで…
前:広野町をどんどん北へ。津波が押し寄せた町の跡には鳥がたくさんいた。福島浜通り彷徨編③ - 今夜はいやほい 広野町を抜けたところで、眠りに落ちた。数十分ほど寝て、目をさますと、車は大熊町を走っていた。窓から外を見ると、店内が物で散乱しているコ…
前:上野からいわきへへ行くには鈍行列車で3時間30分もかかります。エコノミー症候群に気を付けてください。 - 今夜はいやほい いわき駅に到着したわれわれは空腹を満たすため、昼食をとることにした。駅を出るといいかんじにひなびたみふみ屋という名の肉屋…
前回:福島県浜通りを僕らは北へ - 今夜はいやほい 朝食のサンドイッチ 上野駅8時2分発の電車に乗り込んだ。鈍行列車でかたこととおだやかな振動に揺られながら福島に向かった。がらがらの車内にぽつねんと据え付けられたボックス席に腰をかけた。朝の空気を…
旅の帰りの電車である。常磐線は暗闇の中を東京に向かって走っていた。 「今回の旅行は、ブログに書くの?」と先輩が尋ねてきた。 「書かないんじゃないですかね~」僕は答えた。 「え、書かないんですか!?」後輩の加藤はからかうように言った。 「うん、…
夜の街を歩くのは楽しい。道端では真っ赤な椿がめらめらと咲いていたり、24時間営業の飲食店には都会の疲労が渦巻いていたり、昼にはきらびやかな美容室がしーんと眠っていたり、信号は神経質にチカチカチカチカ光っていたりする。 昨年はたらと夜の街を歩き…
ドアを開けると、老婆が新聞に目を落としながら煙草を吸っていた。すみませんと申し訳なさそうな声色で話しかけると、こちらへ顔を向けた。よく来たねとにやりと笑った。そこ座ってと入り口わきの席へ座るよう促された。その椅子のマット部分は盛大に破れて…
2017年、SMAPが解散した。ああ、平成が終わろうとしているんだなあと思ったものだ。なんと年が明けてみれば、平成も30年である。 30年。思えば遠くへ来たものだといった感傷もひとしおの大台だ。朝起きれば、アキラ100%という裸芸をする芸人がおぼんを落と…