照焼、ごはん、みそ汁、漬物の構成。
銀むつが照り輝いている。
まず、香りがよい。醤油と砂糖の大変にあまやかな匂いがたまらないのである。少し濃いめの味付けも完璧だ。加えて、ぷりぷりの触感。脂がよく乗った身を噛むとひろがる、幸福な味わい。え、焼き魚ってこんなにおいしかったっけと、はっとしてしまう。1000円でこれが食べられるのか!
カリカリの皮で身をくるんで食べる。身は柔らかいままでよくこんなにパリパリにできるなあとおもう。焦げ焦げかつパリパリの皮の香ばしいさ、滋味に満ちたやわらかな身組み合わせ、これはほとんど事件的調和なのである。
白米とともに食べる。濃いめの味付けがよくあう。もう、どんどんと食べてしまう。なんだったら3杯くらい食べられてしまうのではないかというほどに、銀むつの照焼は、白米に合うのである。
最後に、銀むつの下には大葉がひかれている。照焼の汁に浸されてくたくたになっている大葉と銀むつをあわせて食べる。薬味の香りがふわっとひろがる。さっぱりしておいしい。ただでさえおいしいのに、こうやって味を変えて最後まで楽しむことができる。飽きることが全くない。銀むつ定食は、おそろしく完成されているのである。
飯田橋で昼ご飯を食べるのならば、とにかく三州屋である。
ちなみに、夜ももちろんすばらしい。
鯵のたたき
焼きたらこ
鰤のあら煮